Monday, May 14, 2012

News - May 2012 - JAPANESE


Greetings in His name!

いつものようにしばらくニュースレターを更新できなかったお詫びから始めたいと思います。確認したところ最後のニュースレターは20112月と判明しました。信じられません。本当に申し訳ありません。


今年に入っての大きなニュースはゲートウェイを子供たちと共にそっくりプノンペンへ移転させるというものです。去年の12月までこの地を離れるなど選択肢として考えたことはありませんでした。 ところが妻クリスティーナと娘聖乃香の病気、そしてこれまで繰り返して来たスタッフ問題などが一気に重なり、ゲートウェイの通常の運営はもちろん、子供たちに対するケアや責任を果たすことが困難となりました。このような事態はこれからも起こり得ますし、その時に責任を果たせないような形でゲートウェイを運営し続けることはできません。そこで1月から家を探し始め、3月末に購入を完了。現在は8月の移転、子供たちを受け入れる準備を進めています。

移転によるメリットは緊急時の対応が容易になるだけではありません。これまでのようにゲートウェイとプノンペンを行き来することがなくなり、私たちが頻繁に留守にすることもなくなることから、子供たちのために費やせる時間が飛躍的に増えます。私たち自身の心身的な余裕も生まれます。


この4年余り、孤児院に住む子供と彼らを預かる責任者という関係ではなく、彼らにとっては私たちができる限り“親のような存在”で、私たちにとっても彼らはできる限り“自身の子供のよう”であって欲しいと願いつつ支援を続けてきましたが、実際は親のようにすらなれない厳しい現実を突きつけられる連続でした。

愛するがゆえに罰を与えれば、それが気に入らず親戚のもとへ帰りたいなどと平気で言う子供がいるかと思えば、学校を退学して働き始めると安易に言い出す子供までいます。どのケースも問題は彼らには常に逃げ道が用意されているということです。親戚はゲートウェイに残っても帰って来てもどちらでもよいなどという無責任極まりないメッセージを子供たちに送り、そこにはある程度の年齢の子供なら労働力として受け入れてしまうどうしようもない社会があります。すべての子供には教育の機会が与えられるべきという考えが社会全体に存在しません。同じように学びを放棄するクラスメイトを頻繁に目にしているため、子供自身そうすることにあまり抵抗感がありません。


スポンサーの方々に何年もご支援頂き、私たちなりに愛情を注いできた子供たちをこのような形で失うことは耐えられませんし、教育を受けない子供の将来がどのようなものなのかを知っていながら手放すことはとてもつらいことです。しかし、学ぶ機会を捨て去り、ゲートウェイを去ると決めた子供に対して私たちはあまりにも無力です。養育権はゲートウェイにありますが、彼らの意志に反して無理矢理留めておく権利をどこまで行使すべきなのか毎回決断に悩みます。ずっとケアしてきた子供を失うかもしれない可能性はこれまでも私たちを悩ましてきましたし、プノンペンでも常にそういった危険性と隣り合わせであると思われます。

子供たちとの時間、彼らのためのプログラムを設ける時間に余裕ができることで、そんな危険性が即取り払われるわけではないでしょう。しかし、どうしても自分たちの力の及ばない問題があるということを認識し、受け入れ、主に委ねるということを私たちは学ばなければなりません。どのような物事や問題に向き合うにしても、それは相手があってのことです。自分たちでもどうにもならない部分で悩むよりも、主を信じ、結果は委ね、結果が好ましいと好ましくないとに関わらず、自分たちに与えられた使命を誠実にこなす姿勢を学び続けなくてはなりません。


私たちにできること、それは子供たちに対するケアの向上に努めることです。ここ数年子供たちのケアや教育、しつけなどに関してはクメール人スタッフを雇って任せるのではなく私たちが個人的に責任を持って担当しています。恵まれない子供たちを受け入れて、ただ単にほどほどなケア を与え、ほどほどな教育を受けさせて、まるで工場で何かを生産するかのような形で、時期が来たら機械的に彼らを押し出すようなことはしたくありません。従来の“孤児院”のイメージを払拭し、子供たちのための“家”を一緒に作り上げて行きたいと考えています。子供たちにはできる限りの愛情を受け、学校やゲートウェイでの生活を通して大いに学び、心身ともに健康に成長し、いずれ巣立って行って欲しいと願っています。スポンサーファミリーの皆さんやご支援頂いている方々と共に祈りながら愛し続け、支援を続けていくこと、それが私たちにできることです。その上でゲートウェイに留まる子供と、あえて去る子供がいるということは、現実として受け止めるしかありません。

移転後は私たちゲートウェイのリーダー自身の霊的健康管理にもこれまで以上の注意を払います。どんなに力強い主の導きがあっても、私たちがそれに傾ける耳を持たず、心にも余裕がなく、従順な姿勢に欠けていれば、移転によって生まれる様々なメリットや 恩恵を台無しにしてしまいかねません。飛行中の緊急時に保護者がまずエアマスクを装着し、それから子供のマスクの装着を手伝うのと似ています。せっかく主が子供たちのために用意してくれている酸素(恵み)を無駄にすることがないように、まずは私たち自身が霊的な健康を保ち、子供たちの手伝いをできる状態でなくてはなりません。子供たちのケアは24/7124時間、週7日間)です。皆さんのお祈りやたくさんの励ましのお言葉、いつも感謝しています。ありがとうございます。



“…kindle afresh the gift of God which is in you…”

                                           —1 Timothy 1:6



Many blessings,

Taka & Christina

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